NEW シリーズ「子どもだけじゃない!大人が受けておきたいワクチン(第1回目)」を掲載しました。

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~この春、新大学生・専門学校生・就職をされた方へワクチンのご案内~
現在、新型コロナウイルスのワクチンに注目が集まっていますが、実は、それ以外にも大人が受けておきたいワクチンというのがあります。
我々小児科の医師は日々、多くのワクチンを接種しており、ワクチンの専門家を自負しています。子どもさんだけでなく、海外渡航や新入学・入寮、また災害ボランティアへ行く方や園芸を趣味とされている方、シニアの方に、ご案内したいワクチンがあります。これらのワクチンについて、連載形式でお伝えしていきたいと思います。

第1回目「ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン」
このワクチンは子宮頸がん・肛門がん・陰茎がん・尖圭コンジローマの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を予防するワクチンです。世界100か国以上で行われており、イギリスやオーストラリアでは接種率は80%以上です。我が国でも2013年4月1日から定期予防接種として2価(サーバリックス®)と4価(ガーダシル®)のワクチンが導入されました。しかしその後の国による「定期接種の積極的接種の差し控え」により、現在の接種率はわずか1%未満にとどまっています。そのため、我が国では年間約1万人が子宮頸がんに罹患し、約2,800人が死亡しています。罹患されるのは比較的若い方(お母さん世代)が多く、赤ちゃんの産めないからだになってしまったり、亡くなった方の中にはワクチンで防げたケースもあったはずと考えると、本当に悲しいです。

本来、定期接種なので、小学校6年生~高校1年生の女子は無料で接種できますが、上記より、現在20代の女性のほとんどは接種が済んでいない状態です。
また2020年12月、4価HPVワクチン(ガーダシル®)が男性へ適応拡大されました。ガーダシル®は既に世界131の国と地域で承認されており、そのうち男性にも適応されているのは102の国と地域。ガーダシルの接種により、男性は肛門がんや陰茎がん、尖圭コンジローマなどの予防が期待できます。
2021年2月に新しく9価HPVワクチン(シルガード9®)がわが国でも接種可能となりました。シルガード9は、従来のガーダシル®の4つのHPV型にさらに5つが加わり、より幅広い疾患の予防が期待できます。すでに4価のワクチン(ガーダシル®)を接種された方でも、追加で接種することも可能です。現在は男性には適応はなく、9歳以上の女性のみが適応となっています。
成人の方はすべて任意接種(当院価格:ガーダシル®15,200円/回 シルガード9®28,000円/回 標準的にはどちらも3回接種。すでにガーダシルを接種した方のシルガード9の追加接種については医師までお問合せください。)となりますが、なるべく受けておきたいワクチンのひとつです。

★このワクチンについてより詳しく知りたい方は、日本産婦人科学会のホームページ
子宮頸がんとHPVワクチンに関する正しい理解のために」をご覧ください。
2021年5月31日