NEW シリーズ「子どもだけじゃない!大人が受けておきたいワクチン(第3回目)」を掲載しました。

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子どもだけじゃない!大人が受けておきたいワクチン(第3回目)
現在、新型コロナウイルスのワクチンに注目が集まっていますが、実は、それ以外にも大人が受けておきたいワクチンというのがあります。
我々小児科の医師は日々、多くのワクチンを接種しており、ワクチンの専門家を自負しています。子どもさんだけでなく、海外渡航や新入学・入寮、また災害ボランティアへ行く方や園芸を趣味とされている方、シニアの方に、ご案内したいワクチンがあります。これらワクチンについて、連載形式でお伝えしていきたいと思います。

第3回目「破傷風単独ワクチン(破傷風トキソイド)」
破傷風ワクチン(破傷風トキソイド)は、ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオを予防する三種混合ワクチンに含まれています。
三種混合ワクチンは1968年(昭和43年)から全国で定期接種として接種されるようになりました。現在は、不活化ポリオワクチンを加えた四種混合ワクチンが定期予防接種に導入されており、我が国では生後3か月になったら接種を開始し、合計4回の接種をします。

破傷風は、日本中の土の中に存在しており、国内どこにいてもかかる可能性のある、死亡率の高い恐ろしい感染症です。土壌中の破傷風菌が傷口から体内に入ることによって感染します。破傷風菌に感染すると、神経麻痺、筋肉の激しいけいれんや呼吸困難などをおこし死に至ります。有効な治療薬はありません。ワクチン接種が唯一の予防法になります。
50代以上の人は、ほとんどが三種混合ワクチンを受けていません。そのため毎年100名以上の人が破傷風にかかっています。成人の方で、趣味で土いじり(ガーデニングや園芸、農園)をされる人、モトクロスやロードバイクなど、土の上で怪我をする可能性の高いスポーツをする人、また災害ボランティアに行く予定の人、後進国へボランティア活動に行く予定の人、国内や海外で冒険旅行する予定の人などは、特に接種が勧められます。1968年以前に生まれた人は、3回+追加1回の合計4回の接種を行います。1968年以後に生まれた人は1回の追加接種を行います。どちらの場合も、免疫力を維持するため、10年ごとの追加接種が推奨されています。すべて任意接種(1回2,400円)です。皮下注射で接種します。局所の腫れ以外の大きな副作用はほぼ稀です。

(2021年7月22日 八木由奈)