NEW シリーズ「子どもだけじゃない!大人が受けておきたいワクチン(第4回目)」を掲載しました。

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現在、新型コロナウイルスのワクチンに注目が集まっていますが、実は、それ以外にも大人が受けておきたいワクチンというのがあります。
子どもさんだけでなく、海外渡航や新入学・入寮、また災害ボランティアへ行く方や園芸を趣味とされている方、シニアの方に、ご案内したいワクチンがあります。これらワクチンについて、連載形式でお伝えしていきたいと思います。

第4回目「B型肝炎ワクチン」
B型肝炎とは、B型肝炎ウイルスの感染によって起こります。かかると、一過性の急性肝炎を起こす場合と、持続性にウイルスを抱えてしまう慢性肝炎を起こす場合があります。感染経路は血液、汗、唾液、涙などの体液で、垂直感染(出産時に母から赤ちゃんに感染する)と水平感染(性行為や針刺し事故、コンタクトスポーツなどで感染する)があります。
慢性肝炎を起こした場合、10~30%に肝硬変から肝臓がんを起こしてしまいます。肝臓がんを予防するための大事なワクチンですので、WHOでは子どもだけなくすべての年齢の人で勧められているワクチン(ユニバーサルワクチン)です。

成人で、特に接種が推奨されているのは、以下の方たちです。
  • 医療関係者
  • 医療以外で血液や血液製剤にさらされる可能性のある方
    (警察官・消防士・自衛官・保育士・教師・災害救助活動をする予定の方など)
  • B型肝炎の方と性的パートナーの方や同居家族
  • 複数の性的パートナーをもつ方
  • 頻繁に輸血や血液製剤を投与する必要がある方、透析患者・臓器移植を受けた方
  • 海外渡航・留学する方

上記以外でも、我が国では、保育園での集団感染やコンタクトスポーツ(激しい体の接触を伴うスポーツ:相撲・ラグビー・ボクシング・サッカー、レスリング、柔道、空手、ハンドボール、バスケットボールなど)での感染が報告されており、国内であっても、誰でも、いつ感染してもおかしくない感染症といえます。
世界中ではすべての年齢の人に接種されていますが、日本で定期接種化されたのは2016年のことです。つまり、2016年より前に生まれた人はB型肝炎に対する免疫を持っていない人がほとんどなのです。
きょうだいでも下のお子さんは定期接種でB型肝炎を接種しているけれど、上のお子さんは接種していない場合は、この際、上のお子さんと一緒にご両親も接種することをご提案します。
5歳以上の年齢の方は任意接種となり、スケジュールは「初回・1か月後・6か月後」の3回接種です。
1回の料金は、ビームゲン4,200円、ヘプタバックス4,900円です。10歳未満は0.25ml、10歳以上は0.5mlを皮下注射で接種します。局所の腫れ以外の大きな副作用はほぼ稀です。成人の場合、20~30%の方が3回の接種では十分な抗体ができないことがあるので、必要に応じて、3回接種後に抗体検査を行い、抗体ができているかチェックします。十分な抗体ができた場合の免疫力は、20年以上持続するといわれています。

(2021年8月20日 八木由奈)